留学を考え始めたとき、「留学エージェントは何をしてくれるの?」「どこまで任せられるの?」と疑問に思う人も多いでしょう。
留学エージェントは、留学先や学校選びの相談だけでなく、入学手続き、ビザ申請の案内、滞在先の手配、渡航前の準備などを支援するサービスです。会社やプランによっては、留学中のトラブル相談や帰国後の就職支援まで受けられます。
ただし、すべての留学エージェントが同じサービスを提供しているわけではありません。無料で利用できる範囲や有料オプション、対応できる国や学校は会社によって異なります。
この記事では、留学エージェントの主なサポート内容を、相談から帰国後までの流れに沿って解説します。任せられないことや、契約前に確認したいポイントも紹介するので、自分に必要なサービスを見極めるために役立ててください。
留学エージェントは何をしてくれる?
留学エージェントは、留学を希望する人と海外の学校をつなぎ、留学計画や各種手続きを支援してくれる事業者です。
主なサポート内容には、次のようなものがあります。
- 留学目的や予算に関する相談
- 留学する国や都市の提案
- 語学学校や教育機関の紹介
- 学校への申し込み手続き
- 学費の支払いや海外送金の案内
- ビザ申請に関する情報提供
- ホームステイや学生寮の手配
- 航空券や海外留学保険の案内
- 出発前のオリエンテーション
- 留学中の生活相談や緊急時の支援
- 帰国後の進学・就職支援
どこまで対応してもらえるかは、留学エージェントや契約するプランによって変わります。
留学に必要なことをすべて代行してくれるとは限らないため、「無料相談で何を聞けばよいか分からない」という場合は、留学エージェントの無料相談で聞くこと10選も事前に確認しておきましょう。
無料相談で受けられるサポート
留学エージェントを利用する最初の段階が、無料相談やカウンセリングです。
まだ留学する国や学校が決まっていなくても、相談を受け付けている留学エージェントは多数あります。
希望や目的の聞き取り
無料相談では、留学カウンセラーから次のような項目を聞かれます。
- 留学したい理由
- 希望する国や都市
- 留学を始めたい時期
- 希望する留学期間
- 用意できる予算
- 現在の英語力
- 語学留学、大学留学、ワーキングホリデーなどの希望
- 現地で挑戦したいこと
- 帰国後の進路や目標
希望が明確に決まっていなくても問題ありません。話し合いながら、留学の目的や優先順位を整理することもカウンセリングの役割です。
留学先やプランの提案
希望や予算を伝えると、条件に合う国、都市、学校、コースなどを提案してもらえます。
たとえば、費用を抑えたい人と、少人数制の授業を重視する人では、適した学校が異なります。都会で生活したいのか、落ち着いた地域で勉強に集中したいのかによっても候補は変わるでしょう。
ただし、紹介される学校は、その留学エージェントが取り扱っている提携校が中心です。提案された学校が唯一の選択肢だと思わず、複数の会社から情報を集めて比較することが大切です。
何社に相談するか迷っている場合は、留学エージェントは何社に相談すべきかを解説した記事も参考にしてください。
費用の概算と見積もり
無料相談では、学費や滞在費、航空券、保険料などを含めた留学費用の目安も確認できます。
ただし、最初に提示される金額に、留学に必要な費用がすべて含まれているとは限りません。
見積もりを受け取ったら、次の項目を確認しましょう。
- 授業料
- 入学金
- 教材費
- 滞在費
- 滞在先の手配料
- 空港送迎費
- ビザ申請関連費
- 海外送金手数料
- 留学エージェントのサポート費
- 現地サポート費
- 航空券代
- 海外留学保険料
複数社の金額を比べる際は、総額だけでなく、含まれているサービスの範囲をそろえる必要があります。詳しい確認方法は、留学エージェントの見積もりを比較する方法で解説しています。
契約後から渡航前までのサポート
利用する留学エージェントと留学プランが決まったら、学校への申し込みや渡航準備が始まります。
ここからは期限のある手続きが増えるため、担当者と連絡を取りながら進めることが重要です。
学校への入学手続き
留学エージェントは、希望する学校への出願方法や必要書類を案内してくれます。
一般的には、次のような手続きを支援します。
- 入学申込書の作成
- パスポートの写しなど必要書類の提出
- 学校との連絡
- 入学許可書の受け取り
- 学費の支払い案内
- コースや入学日の確認
書類の記入方法を教えてもらえたり、提出前に不備がないか確認してもらえたりする点は、初めて留学する人にとって大きな安心材料です。
ただし、最終的な内容の確認や署名は本人が行います。名前、入学日、コース、期間などに間違いがないか、自分でも必ず確認しましょう。
ビザ申請の案内
留学する国や期間によっては、学生ビザなどの申請が必要です。
留学エージェントでは、必要書類や申請時期、手続きの流れについて案内を受けられる場合があります。有料で申請書の作成支援を提供している会社もあります。
ただし、ビザを発給するかどうかを決めるのは渡航先の政府機関です。留学エージェントを利用しても、ビザの取得が保証されるわけではありません。
申請内容に誤りがないかを確認し、渡航先政府や大使館などが公表する最新情報にも目を通しましょう。
滞在先の手配
留学エージェントによっては、次のような滞在先を手配してもらえます。
- ホームステイ
- 学生寮
- シェアハウス
- 民間の学生向け住宅
- 渡航直後の一時滞在先
滞在費だけでなく、食事の有無、学校までの距離、個室か相部屋か、インターネット環境、門限や生活上のルールなども確認しておきましょう。
希望条件を伝えても、必ずすべての条件に合う滞在先が見つかるとは限りません。何を優先するのかを事前に決めておくと選びやすくなります。
航空券や海外留学保険の案内
航空券や海外留学保険を紹介している留学エージェントもあります。
航空券については、入国可能な日付、学校の開始日、滞在先へ入居できる日を確認してから予約することが大切です。
海外留学保険は、病気やけがだけでなく、携行品の盗難、他人への損害賠償、航空機の遅延などを補償する商品もあります。
留学エージェントから紹介された商品に必ず加入しなければならないとは限りません。補償内容や保険料を確認し、ほかの商品とも比較しましょう。
出発前のオリエンテーション
渡航前のオリエンテーションでは、入国時の注意点や現地生活について説明を受けます。
主な内容は次のとおりです。
- 空港到着後の流れ
- 入国審査で必要な書類
- 滞在先への移動方法
- 現地の交通機関
- 通学方法
- 治安や防犯対策
- 現地での生活ルール
- 緊急時の連絡先
- 携帯電話や銀行口座の準備
説明を聞くだけで終わらせず、緊急連絡先や必要書類をスマートフォンと紙の両方に保存しておくと安心です。
留学中に受けられる現地サポート
留学エージェントによっては、渡航後も日本語による相談や緊急時の支援を受けられます。
主な現地サポートには、次のようなものがあります。
- 空港送迎
- 現地オリエンテーション
- 学校生活に関する相談
- 滞在先での問題に関する相談
- 病気やけがをした場合の案内
- パスポートや貴重品を紛失した場合の案内
- 携帯電話や銀行口座開設の情報提供
- 仕事探しに関する情報提供
- 緊急時の日本語相談
現地オフィスで対面相談を受けられる会社もあれば、日本から電話やオンラインで対応する会社もあります。
また、「24時間サポート」と記載されていても、24時間いつでも一般的な相談ができるとは限りません。夜間は事故や病気などの緊急時だけに限定される場合があります。
現地サポートの必要性や確認項目については、留学エージェントの現地サポートを解説した記事もあわせてご覧ください。
帰国後に受けられるサポート
一部の留学エージェントでは、帰国後の進学や就職に関する支援も提供しています。
たとえば、次のようなサービスがあります。
- 留学経験の振り返り
- 履歴書や職務経歴書の作成支援
- 就職相談
- 留学経験者向け求人の紹介
- 英語学習を継続するための相談
- 次の留学や進学に関する相談
帰国後の就職支援を重視する場合は、契約前に具体的な内容を確認しましょう。
「キャリアサポートあり」と書かれていても、相談だけなのか、書類添削や求人紹介まで受けられるのかによって実用性が変わります。
留学エージェントに任せられないこと
留学エージェントを利用しても、留学に関するすべてを任せられるわけではありません。
特に、次のようなことは本人の判断や行動が必要です。
留学の目的を最終的に決めること
留学カウンセラーは、希望に合いそうなプランを提案してくれます。しかし、なぜ留学するのか、何を学びたいのかを決めるのは本人です。
目的が曖昧なまま契約すると、現地へ行ってから「思っていた留学と違った」と感じる可能性があります。
学校やエージェントの比較
紹介された学校やプランが本当に自分に合うかは、自分でも調べる必要があります。
担当者の説明だけで即決せず、学校の公式サイト、授業内容、立地、口コミなどを確認しましょう。
留学エージェント自体を比較する場合は、留学エージェントおすすめ5社の比較記事も参考になります。
ビザ取得や入国の保証
留学エージェントが書類作成を支援しても、ビザの取得や入国が保証されるわけではありません。
虚偽の申告をしないことはもちろん、必要書類や申請期限を本人が確認することも大切です。
現地での生活や学習
留学エージェントは困ったときに相談できる存在ですが、授業への出席、英語学習、人間関係、健康管理などを代わりに行うことはできません。
サポートを活用しながらも、自分で考えて行動する姿勢が必要です。
留学エージェントのサポートは無料?
留学エージェントには、利用者から手数料を受け取る会社と、学校から紹介料を受け取ることで利用者の手数料を無料にしている会社があります。
ただし、「手数料無料」と書かれていても、すべてのサービスが無料とは限りません。
次のような項目が別料金になる場合があります。
- ビザ申請の支援
- 滞在先の手配
- 空港送迎
- 現地サポート
- 英語学習
- 航空券の手配
- 海外送金
- キャンセルや変更手続き
無料になる範囲と有料になるサービスを、契約前に書面で確認しましょう。
無料で利用できる仕組みや注意点については、留学エージェントはなぜ無料なのかを解説した記事で詳しく紹介しています。
契約前に確認したい7つのポイント
留学エージェントを選ぶときは、次の7項目を確認しましょう。
1.無料で利用できる範囲
相談、学校紹介、入学手続きなど、どのサービスまで無料なのかを確認します。
2.追加料金が発生するサービス
現地サポート、ビザ申請支援、滞在先手配などに追加料金がかかるかを確認しましょう。
3.紹介できる国や学校
希望する国や学校を取り扱っているか、紹介先が一部の提携校だけに限定されていないかを確認します。
4.担当者への連絡方法
電話、メール、LINE、オンライン相談など、利用できる連絡方法と対応時間を確認しましょう。
5.現地サポートの内容
現地オフィスの有無、対応都市、利用条件、緊急連絡先を確認します。
6.キャンセルと返金の条件
留学を中止・延期した場合のキャンセル料や返金条件を、契約書で確認してください。
契約に関する注意点や問題が起きた場合の対処法は、留学エージェントのよくあるトラブル7選で解説しています。
7.帰国後のサポート
就職支援を希望する場合は、相談、書類添削、求人紹介など、受けられるサービスを具体的に確認しましょう。
留学エージェントの利用が向いている人
留学エージェントは、次のような人に向いています。
- 初めて海外留学をする人
- 留学先や学校の選び方が分からない人
- 英語での手続きに不安がある人
- 留学準備に使える時間が少ない人
- ビザや入学手続きの不備を減らしたい人
- 渡航後も日本語で相談したい人
- 複数の留学プランを比較したい人
一方で、海外生活や留学手続きの経験があり、学校とのやり取りを自分で行える人は、自己手配も選択肢になります。
どちらにするか迷っている場合は、留学エージェントを使わない場合と自己手配の違いを確認して、自分に合う方法を検討してください。
まとめ|必要なサポートを確認してから契約しよう
留学エージェントは、留学プランの相談から学校への申し込み、ビザ申請の案内、滞在先の手配、渡航前の準備まで幅広く支援してくれます。
会社やプランによっては、留学中の現地サポートや帰国後の就職支援も受けられます。
ただし、利用できるサービスや料金は留学エージェントごとに異なります。「留学エージェントだから全部してくれる」と考えず、無料で利用できる範囲と追加料金、対応期間を確認することが大切です。
まずは複数の留学エージェントで無料相談を受け、提案内容、費用、担当者との相性を比較してみましょう。
自分に必要なサポートが明確になれば、費用をかけるべきサービスと、自分で準備できることを判断しやすくなります。


